2010年9月28日火曜日

[memo] タブレットコンピュータ雑感

昨今iPadに代表されるような,タッチディスプレイを搭載し,データの入力よりも閲覧が中心で,指による操作を行うガシェットが普及の兆しを見せている.
注意すべきポイントは,サイズ・用途等は似通っているが,それぞれ形状やハードウェアスペック,稼働するOS・アプリケーションが異なる事である.これは,この分野がまだまだ発展途上であり,決定打が登場していないことの表れでもある.
電子辞書が一般化し,紙の辞書を見かけなくなったのと同様に,新聞や一般の雑誌もいずれは電子化が進むと予想されるが,その流通も含めると普及にはもうしばらくの時間が掛かると思われる.そこで,現時点で発表されている多様な機種から,今後の流れを予想してみたいと思う.

以下に,現時点での代表的なタブレットコンピュータの一覧とコメントを掲載する.

1.タブレットコンピュータ
タッチディスプレイを搭載し,データの閲覧を主眼としたガシェット.
OSはPC用ではなく,タブレットコンピュータ専用のOSを使用する.

1-1.独自OS系

iPad(apple)
昨今のタブレットコンピュータの流れを作ったiPad.iPhoneと共通のOSを搭載しており,アプリケーションも(ほぼ)共通で動作する.

Kindle(amazon)
高性能・高機能ではないが,電子ブックを読むという事を主眼とした機種.母体がamazonである事から,電子ブックの購入・管理がAmazon経由で行える.流通も含めてのKindleといえる.

BlackBerry PlayBook(RIM)
小型端末ながらしっかりとしたキーボードを備えていた事で人気を集めていたBlackBerryからも,キーボードレスのタブレットコンピュータが登場.BlackBerryは企業ユーザーが多いことから,本機種も企業のシステムに組み込む事で利用できる事が利点か.

HP Slate(HP)
以前よりHP Slateの話は出ていましたが,搭載されるOSについては明言されていませんでした.しかし,今年Palmを買収した事から,Palmが開発したOSであるwebOSを搭載する事になったようです.
ただしHPは,AppleやAmazonのようにコンテンツホルダーでは無いことから,搭載OSについてはしがらみは少ないです.そのため,今後Windows/Android搭載のHP Slateが登場する可能性もあります.
現時点ではどのプラットフォームを選択する事がベストか分からないため全方位戦略とし,ある程度方向が定まったらプラットフォームを絞り込んでくると思われます.

1-2.Android系
今後機種数が増えていくと思われるジャンル.

GALAPAGOS(SHARP)
“ガラパゴス”という名前が挑戦的(皮肉?)なタブレットコンピュータ.日本語特有の表現に対応したXMDFフォーマットに対応したところがポイント.
日本経済新聞 電子版とも連携するらしい.
しかし...つい半年前にNetWarker(SHARP)を出しているんだけど,これはXMDFに対応するのかな?


2.タブレットPC
通常のWindwsが動作するPCでありながら,タブレットコンピュータの形状をしているタブレットPCは,その形状から,ノートPCの液晶部分が回転しタブレットPCスタイルにもなるコンパチブルタイプと,一枚の板状の筐体に液晶とPC本体を納めたピュアタブレット(スレート)タイプに2種類が存在する.

2-1.コンパチブルタイプ
Thinkpad X201Tablet(Lenovo)
主に業務用とで使用されるコンパチブルタブレットPC.工場や現場等のフィールドでPCが必要な場面で使われている.

Inspiron Duo(DELL)
変わった変形の仕方をするコンパチブルタブレット.

2-2.スレートタイプ
TW317(ONKYO)
タブレットコンピュータの形状ながら,フルスペックのWindowsが動作する事がポイント.電子ブック等利用したいコンテンツのフォーマットが固まっていない現状なら,今後どのようなフォーマットが普及しても使えるであろうWindows環境が利用できるのは利点.

Libretto W100(東芝)
世界初,2画面タッチパネル...だそうです.キーボード表示画面をアプリケーション毎にカスタマイズ出来るとおもしろいかも?CPUが意外とパワフル.


現時点では独自OS系のタブレットに勢いがありますが,今後Android搭載のタブレットが増加すると思われます.ただし本格的普及の為には,コンテンツホルダーとの合意も必要となるため,今後の流れに注視する必要がありそうです.

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